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L.Donnet*; 森田 泰治; 山岸 功; 久保田 益充
JAERI-Research 98-058, 63 Pages, 1998/10
高レベル廃液の群分離における新分離スキームの可能性を探るため、モルデナイトによる0.5md/L硝酸等の酸性溶液からのセシウムの吸着分離について研究した。バッチ吸着実験において、調べた3種のモルデナイトはほぼ同様の挙動を示した。天然モルデナイトによる0.5md/L硝酸からのCsの吸着では、分配係数1150ml/g、飽和吸着量0.64mmol/gが得られた。天然モルデナイトを用いた元素混合溶液によるカラム吸着実験で、Csは選択的に吸着されることが示され、Cs以外ではモル比で約4%のRbがカラム中に残るのみであった。4md/L硝酸による溶離についても検討し、吸着されたCs及びRbは、カラムより定量的に溶離されることを明らかにした。
秋葉 健一*
PNC TJ1601 97-002, 79 Pages, 1997/03
高レベル廃棄物の貯蔵設備の貯蔵負担を軽減し、廃棄物管理を合理的なものとするためには、廃液中の核種を効率的に吸着分離する技術を確立する必要がある。本研究では、高レベル脱硝廃液中に含まれるTRU核種、発熱元素(Cs、Sr)およびNaを吸着分離するため、各種無機イオン交換体に対するこれら核種の分配特性およびカラム吸着特性について検討した。結晶性アンチモン酸(C-SbA)に対しては、Na+、Sr2+およびAm3+が良好な分配特性を示し、H形モルデナイト(HSM)はCs+に高い選択性を有することが分かった。これらの交換体を混合したカラムを用いることにより、脱硝廃液からNa+、Cs+、Sr2+およびAm3+を効率的に吸着でき、硝酸および硝酸アンモニウムを溶離液とすれば、各核種を相互分離できる可能性が見いだされた。また、Cs+交換体として、Ni系フェロシアン化物を調製し、混合モル比を変化させて最適な調製条件を見いだした。本交換体は、Cs+に高い選択性を示し、5MNaNO3共存下で105cm3/g程度の高いKa値を示した。